暴露された満州事変の正体 ~東京裁判~
東京裁判は23回を数え、法律論争が続くうちに法廷はだれてきていた。が、7月5日、田中隆吉少将が検察側証人として登場。満州事変の真相は被告を名指しながら明解に暴露しはじめると、ショックの波紋が法廷の内外に広がった。9日までの反対尋問でも「天皇と多数を救うために少数に責任を問う」という田中少将の考えを理解する者はだれ一人いなかった。
内容:市ヶ谷の法廷に入る永野修身,南次郎,小磯国昭,大島浩,橋本欣五郎の5被告。証人台に立ち「当時の行き詰った日本の国内情勢,日支間の状態を打開するため」だったと証言する田中元陸軍省兵務局長(音声)。判事席のウイリアム・F・ウェッブ裁判長とJ・ヒギンス判事。検事のリュウエリン夫人。1931年の極東地図。満鉄爆破により日支両軍戦端を開いた当時の新聞記事。連隊旗を中心に進む関東軍の歩兵部隊(8年)。砲兵の射撃や重機関銃,軽機関銃の射撃。着弾により上がる砲煙。本庄繁関東軍司令官らと記念撮影をする溥儀満州国皇帝。被告席の木村兵太郎,木戸幸一,賀屋興宣,星野直樹,広田弘毅,畑俊六,土肥原賢二,小磯,橋本,岡敬純,東條英機の各被告。