飢えた人民に天皇御放送

天皇陛下は、昭和21年5月24日正午、午後7時、9時の3回にわたって、ＮＨＫのラジオを通じて、全国民に対し助け合って食糧難を克服し、家族国家のうるわしい伝統に生き、祖国再建の道を進むように放送された。

5月19日の「食糧メーデー」要求などに対する、天皇の回答であった。

内容：

ＮＨＫ内幸町のスタジオと副調整室。

天皇放送の収録された円盤、天皇の放送とのアナウンスと針のかけられる円盤。

ＮＨＫ屋上のアンテナからパンして日比谷公会堂へ。

藁葺き屋根の農家の庭先で放送を聞く農家の人々。

工場やラジオ屋の店頭で放送を聞く人々。

「あの放送によって、食糧事情がよくなるとは考えられない…」

と話す男。

「政治的意味はあるが、解決されない…」

と話す学生。

天皇の放送について話す、社会党の加藤静枝さん

「少なからず失望した。苦難に打ち耐え、座して餓死せよ。とのお言葉に聞こえて、私は大変悲しく思った…」

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