再開近し 貿易の現状は?
GHQは6月10日「マッカーサー元帥は8月15日をもって対日民間貿易を許可する」と発表した。
この発表では、正常の貿易は平和回復を待って実現するとしているが、日本の産業界はこの発表で活気づき、全国貿易業者大会を開くなど貿易再開に期待をかけた。
しかし、戦災などにより設備が破壊された産業界にとっては難問が山積していた。
内容:
6月19日東京丸ノ内交通協会で開かれた全国貿易業者大会。
大会で貿易業者にあいさつする和田博雄経済安定本部長官。「どの世界においても最後の勝利を得るのは企業だろう」。
貿易館に展示された竹、わら、陶磁器、うるしの製品。
輸出品を検査する商工省試験所。
製品検査をする検査員。
農林省横浜生糸検査所前を通り倉庫に生糸を運ぶトラック。
倉庫の中に積み上げられた生糸。
戦災で破壊された綿糸工場。
復旧作業をする従業員。
「貿易が再開しても、綿の問題、電力事情、熟練工の不足でそう簡単にはスタートはできない」と話す従業員。
製糸工場での綿糸の生産。